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MongoDB入門 | MongoDBの特徴、使い方、使いどころを詳しく解説

2023.07.11に公開 | 2023.07.12に更新

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データベースの世界は広く、多くの種類が存在しますが、その中でもMongoDBは非常に人気のあるものの一つです。

この記事では、MongoDBとは何なのか、その使い方、料金、使い所、向き不向き、さらにはMongoDB Atlasとの違い、そしてパフォーマンスについて詳しく解説します。

MongoDBとは

MongoDBは、NoSQLデータベースの一つで、非常に高いパフォーマンスとスケーラビリティを備えています。

MongoDBはドキュメント指向データベースであり、従来のリレーショナルデータベースとは異なるアプローチを提供します。

特徴

ドキュメント指向: MongoDBの最大の特徴は、ドキュメント指向データベースであることです。これは、データを一連のドキュメントとして格納することを意味します。各ドキュメントは特有のデータセットを持つことができ、その構造(フィールドやデータ型など)は他のドキュメントと異なることもあります。これにより、データの柔軟性と効率性が向上します。
スキーマレス: MongoDBはスキーマレスであり、フィールド名やデータ型を事前に定義する必要がありません。これにより、アプリケーションの要件が変化してもデータベースのスキーマを容易に変更することが可能です。
分散システム: MongoDBは、データを複数のサーバーに分散させる能力を持つ分散データベースです。これにより、MongoDBは大規模なデータセットと高トラフィックのロードに対応できます。

メリット

スケーラビリティ: MongoDBは、データを迅速に書き込み、読み取るためのハイパフォーマンスなシステムを提供します。データが増えるにつれてシステムをスケールアップすることができます。
柔軟性: MongoDBは、データ構造を簡単に変更できるため、アプリケーションの要件が変わったときにも対応できます。
高可用性: レプリケーションと自動フェイルオーバー機能により、MongoDBは高可用性を提供します。これにより、ハードウェア障害やシステムダウンタイムが発生しても、データへのアクセスを継続することが可能です。

デメリット

トランザクションサポート: MongoDBの初期バージョンでは、ACIDトランザクション(原子性、一貫性、隔離性、耐久性)が完全にはサポートされていませんでした。ただし、最近のバージョンではマルチドキュメントトランザクションが可能となり、この問題は大幅に改善されました。
データ整合性: MongoDBはリレーショナルデータベースのような厳密なデータ整合性を提供しません。そのため、関連性の高い複雑なデータを扱うシステムでは、適切なデータモデリングとアプリケーション側でのデータ管理が求められます。
記憶容量: MongoDBのドキュメントは、フィールド名を含む全文が記憶容量に占めるため、リレーショナルデータベースに比べてスペースの効率が少し落ちます。

以上がMongoDBの特徴、メリット、デメリットの詳しい説明です。これらを理解することで、MongoDBがあなたのプロジェクトやビジネスに適しているかどうかを判断することができるでしょう。

MongoDBの使い方

MongoDBを使用するには、まずMongoDBのインストールから始め、次にデータベースの作成、コレクションの作成、ドキュメントの挿入、そして検索と更新を行います。

インストール

最初にMongoDBをインストールする必要があります。公式のMongoDBのウェブサイトからダウンロードするか、パッケージマネージャを使用してインストールできます。

例えば、Ubuntuであれば以下のコマンドでMongoDBをインストールできます。

sudo apt-get update
sudo apt-get install -y mongodb

インストールが完了したら、以下のコマンドでMongoDBサーバーを起動します。

sudo service mongodb start

データベースの作成

次にデータベースを作成します。データベースはMongoDBでデータを格納するためのコンテナです。use コマンドを使用して新しいデータベースを作成します。

以下の例では、testDBという名前のデータベースを作成します。

use testDB

コレクションの作成

MongoDBでは、データベース内のデータはコレクションと呼ばれる場所に格納されます。コレクションはリレーショナルデータベースのテーブルに相当します。db.createCollection()メソッドを使用してコレクションを作成します。

以下の例では、testCollectionという名前のコレクションを作成します。

db.createCollection("testCollection")

ドキュメントの挿入

データベースとコレクションが準備できたら、次にドキュメントを挿入します。ドキュメントはデータの実際の項目で、キーと値のペアのセットを持つJSON形式のオブジェクトです。db.collection.insert()メソッドを使用してドキュメントを挿入します。

以下の例では、testCollectionコレクションに一つのドキュメントを挿入します。

db.testCollection.insert({name: "John", age: 30, email: "john@example.com"})

データの検索と更新

データを挿入した後は、それを検索したり、更新したりすることができます。db.collection.find()メソッドを使用してデータを検索し、db.collection.update()メソッドを使用してデータを更新します。

// 検索
db.testCollection.find({name: "John"})

// 更新
db.testCollection.update({name: "John"}, {$set: {email: "john.new@example.com"}})

以上がMongoDBの基本的な使い方の手順です。

MongoDBの料金、無料枠はある?

MongoDBはオープンソースのデータベースで、自己ホスト型の場合には無料で利用できます。しかし、MongoDBが提供しているクラウドベースのデータベースサービス「MongoDB Atlas」には料金が発生します。

MongoDB Atlasの料金

MongoDB Atlasはフルマネージド型のクラウドデータベースサービスで、MongoDBのデータベースをAWS、Google Cloud、またはAzureのクラウド上で稼働させることができます。料金は使用したリソースに応じて変わります。使用するインスタンスのサイズ、ストレージ容量、データ転送量などにより、費用が決まります。

具体的な料金はMongoDB Atlasの公式サイトの価格表で確認することができます。料金は時間単位で計算され、リソースの使用時間に応じて請求されます。

無料枠について

MongoDB Atlasは無料枠を提供しています。無料枠の範囲内ではMongoDBの基本的な機能を無料で試すことができます。

無料枠(Free Tier)では以下のリソースが提供されます。

  • 512MBのストレージ
  • 共有RAM
  • ネットワーク出力は月間10GBまで
  • 最大100の同時接続

ただし、無料枠を超える利用や一部の高度な機能を利用する場合には追加料金が発生します。

また、無料枠は地域によって利用できるかどうかが異なるため、具体的な内容はMongoDB Atlasの公式サイトで確認してください。

MongoDBの使い所、向き不向き

MongoDBはその性質上、特定のユースケースに特に適していますが、一方で他のユースケースにはあまり向いていない場合もあります。

MongoDBの使いどころ

MongoDBは以下のようなシナリオに向いています。

  1. 大量のデータの取り扱い: MongoDBは水平スケーラビリティをサポートしているため、大量のデータを効率的に処理できます。大量のデータをリアルタイムで取り扱う必要があるアプリケーション(例えば、ログ分析やストリーミングデータ分析)に適しています。
  2. 高度なデータ処理: MongoDBは組み込みのAggregation Frameworkを持っています。これにより、複雑なデータ処理と分析が可能になります。
  3. スキーマの柔軟性: MongoDBはスキーマレスですので、データモデルを容易に変更することができます。これにより、データの形状や種類が頻繁に変更されるアプリケーションに対して有用です。
  4. 地理空間データの取り扱い: 地理的なデータを取り扱うアプリケーション(例えば、ロケーションベースのサービス)においても、MongoDBは地理空間インデックスを提供しており、地理的なクエリを効率的に行うことができます。

MongoDBが苦手な場面

一方で、MongoDBは以下のようなシナリオには必ずしも適していないかもしれません。

  1. トランザクション性が必要なアプリケーション: MongoDBはトランザクションをサポートしていますが、リレーショナルデータベースのように高度なトランザクション性を必要とするアプリケーション(例えば、銀行業務や会計システム)に対しては最適な選択とは言えません。
  2. 複雑なJOINが必要な場合: MongoDBはJOINを提供していますが、深いレベルでのリレーショナルデータのJOINが頻繁に必要となる場合には、リレーショナルデータベースの方が向いているかもしれません。
  3. データ整合性が厳格に必要な場合: データの整合性が厳格に求められる業務(例えば、複雑なビジネスルールがある企業の業務システム)では、リレーショナルデータベースの方が適していることが多いです。

さいごに

この記事を通じて、MongoDBの基本的な概念、その特徴や使いどころ、そして料金体系について理解が深まったことでしょう。また、一部の向き不向きについても触れ、MongoDBがあなたのプロジェクトやアプリケーションに適しているかどうかの判断材料になったことを願います。

しかし、これはあくまで一部の観点に過ぎません。MongoDBは多機能であり、その全てを一つの記事に収めることは難しいです。

この記事をステップとして、さらなる学習を進め、自分のニーズに最適なデータベース選択を行ってください。

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