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Amazon Aurora完全解説 | 使い方、料金・無料枠、インスタンスタイプ、RDS/Serverlessとの比較まで解説

2023.07.10に公開 | 2023.07.10に更新

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Amazon Auroraは、AWS(Amazon Web Services)が提供する高性能なリレーショナルデータベースサービスです。

この記事では、Amazon Auroraの特徴や使い方、料金、無料枠、インスタンスタイプ、そしてAmazon AuroraとAmazon RDSの比較について詳しく解説します。

さらに、Amazon Aurora Serverlessについてもメリットとデメリットを含めて紹介します。

Amazon Auroraとは

Amazon Auroraは、高速で信頼性の高いリレーショナルデータベースエンジンです。

AWSのクラウドインフラストラクチャを活用し、MySQLやPostgreSQLと互換性のあるデータベースエンジンとして提供されています。

以下にAmazon Auroraの主な特徴をまとめました。

  • 高性能: Amazon Auroraは、データベースのパフォーマンスを最適化するために設計されています。データの冗長性と耐障害性を高めながら、低レイテンシでのクエリ実行を実現します。
  • スケーラビリティ: Amazon Auroraは、データベースの拡張性に優れています。自動的にスケールアップやスケールダウンを行い、負荷の変動に柔軟に対応します。
  • 耐障害性: Amazon Auroraは、複数の可用性ゾーンにわたってデータをレプリケーションすることで、高い可用性とデータの耐障害性を提供します。
  • セキュリティ: Amazon Auroraは、データベースのセキュリティに重点を置いています。データの暗号化、アクセス制御、VPC(Virtual Private Cloud)との統合など、さまざまなセキュリティ機能を提供しています。

Amazon Auroraの使い方

Amazon Auroraを使用するための手順を、AWS Management Consoleを利用して体系的に説明します。以下に基本的な手順を示します。

  1. AWS Management Consoleにログインし、RDSコンソールにアクセスします。
  2. [データベースの作成] をクリックします。
  3. [エンジンオプションの選択] 画面で、[Amazon Aurora] を選択します。
  4. [エディション] として、使用するデータベースエンジン(MySQLまたはPostgreSQL)を選択します。
  5. [テンプレートの選択] 画面で、使用するテンプレート(Amazon Aurora、Amazon Aurora Serverless、またはAmazon Aurora Global Database)を選択します。
  6. [DBインスタンスの仕様] セクションで、インスタンスタイプやクラスターノード数を選択します。
  7. [設定] セクションで、データベースの識別子、マスターユーザー名、パスワードなどの詳細情報を入力します。
  8. [データベースの詳細設定] セクションでは、パフォーマンス設定やセキュリティグループなどの詳細な設定を行います。
  9. 設定が完了したら、 [データベースの作成] ボタンをクリックして、データベースを作成します。

以上が基本的な手順ですが、実際の設定にはさまざまなオプションがあります。たとえば、データベースの暗号化、バックアップポリシーの設定、VPCの構成など、セキュリティやネットワーキングに関する詳細な設定も可能です。

AWS Management Console以外にも、AWS CLIやAWS SDKを使用してプログラムでデータベースを作成および管理することもできます。詳細な手順やスクリーンショットを含む詳細なガイドは、公式ドキュメントを参照してください。

Amazon Auroraの料金、無料枠はある?

Amazon Auroraの料金体系は、データベースのインスタンスタイプやストレージ容量に基づいて設定されています。

また、AWS Free Tierという無料枠も利用可能です。

インスタンスタイプによる料金設定

Amazon Auroraの料金は、選択したインスタンスタイプによって異なります。

インスタンスタイプにはさまざまなオプションがあり、それぞれの性能やリソースの容量が異なります。高性能なインスタンスタイプや大容量のストレージを選択すると、料金も相応に高くなります。

詳細な料金情報については、AWSの公式ウェブサイトの料金ページを参照してください。

AWS Free Tier

AWS Free Tierは、新規のAWSユーザーや一部の既存ユーザーに提供される無料枠です。

Amazon AuroraもAWS Free Tierの対象となっており、一定の利用制限内で無料で使用することができます。

ただし、AWS Free Tierの範囲を超える場合や、利用制限を超える場合には追加料金が発生します。詳細な利用制限や無料枠の内容については、AWSの公式ウェブサイトのFree Tierページを参照してください。

また、AWSは料金計算ツールを提供しており、料金見積もりや比較を行うことができます。AWS料金計算ツールを使用することで、Amazon Auroraの利用にかかる料金を詳細に計算できます。

料金は地域や使用状況によって異なる場合がありますので、実際の料金設定や詳細な料金情報については、AWSの公式ウェブサイトや料金ページを参照し、必要に応じて確認してください。

Amazon Auroraのインスタンスタイプ

Amazon Auroraでは、さまざまなインスタンスタイプが提供されています。インスタンスタイプには、性能やリソースの容量が異なる特徴があります。

以下に一部のインスタンスタイプとその特徴を解説します。

R5 インスタンスファミリー

R5インスタンスファミリーは、メモリに重点を置いたインスタンスタイプです。主な特徴は以下の通りです。

  • メモリ密度: R5インスタンスは、メモリ密度が高くなっており、データベースのキャッシュ効果を高めることができます。
  • 高性能: インスタンスタイプによって異なりますが、高速なディスクアクセスやネットワーキング性能を提供します。
  • 適切な用途: メモリに重点を置いた処理が必要なアプリケーションや、キャッシュ効果の高いワークロードに適しています。

R5インスタンスは、R5.large、R5.xlarge、R5.2xlargeなど、さまざまなサイズが提供されています。

R6g インスタンスファミリー

R6gインスタンスファミリーは、Armベースのインスタンスタイプであり、高性能と低コストを両立しています。主な特徴は以下の通りです。

  • Armベース: Armプロセッサを採用しており、特にメモリ密度に優れたパフォーマンスを提供します。
  • コスト効率: R6gインスタンスは、x86ベースのインスタンスと比較してコスト効率が高いです。
  • 汎用的な用途: 一般的なアプリケーションやデータベースワークロードに適しています。

R6gインスタンスは、R6g.large、R6g.xlarge、R6g.2xlargeなど、さまざまなサイズが提供されています。

T3 インスタンスファミリー

T3インスタンスファミリーは、バースト可能な性能を提供するインスタンスタイプです。主な特徴は以下の通りです。

  • バースト性能: T3インスタンスは、バースト性能を提供します。一時的な負荷の増加に対応するため、柔軟なスケーリングが可能です。
  • コスト効率: T3インスタンスは、利用時間に応じて課金されるため、費用対効果が高いです。
  • 軽量なアプリケーション: リソース要件が比較的低いアプリケーションやテスト環境に適しています。

T3インスタンスは、T3.small、T3.medium、T3.largeなど、さまざまなサイズが提供されています。

上記のインスタンスタイプは一部の例です。他にもさまざまなタイプがあり、それぞれのタイプには特定のワークロードに適した性能やリソースが備わっています。詳細な情報については、公式ドキュメントを参照してください。

適切なインスタンスタイプの選択は、アプリケーションの要件や予算に合わせて行う必要があります。適切な性能とコスト効率を備えたインスタンスタイプを選択し、Amazon Auroraを効果的に活用してください。

Amazon Aurora Serverlessとは、メリット・デメリット

Amazon Aurora Serverlessは、サーバーレスアーキテクチャを採用したAmazon Auroraのオプションです。

このセクションでは、Amazon Aurora Serverlessのメリットとデメリットについて説明します。

メリット

  • 自動スケーリング: Amazon Aurora Serverlessは、トラフィックに応じて自動的にスケーリングされます。ユーザーのアプリケーションの負荷に合わせて容量が調整されるため、スケールの管理に関する手間を減らすことができます。
  • コスト効率: Amazon Aurora Serverlessは、使用されていない時間帯やリクエストの少ない期間においても自動的にスケーリングダウンされます。そのため、必要な容量に応じてのみ課金されるため、コスト効率が高くなります。
  • 高可用性: Amazon Aurora Serverlessは、マルチAZ展開がデフォルトであり、高い可用性を提供します。データベースの自動バックアップや自動フェールオーバーもサポートされています。

デメリット

  • ウォームアップ時間: Amazon Aurora Serverlessは、一定の期間利用がないとスケールダウンされます。そのため、再度利用される際にはウォームアップ時間がかかることがあります。ウォームアップ時間中は、クエリのパフォーマンスが低下する可能性があります。
  • 制約: Amazon Aurora Serverlessには一部の制約があります。例えば、一時テーブルやストアドプロシージャのサポートが限定的であるなど、一部の機能が制約されています。


Amazon RDSとの比較、メリット・デメリット

Amazon AuroraとAmazon RDSは、どちらもAWSが提供するリレーショナルデータベースサービスですが、それぞれに特徴と利点があります。

以下に、Amazon AuroraとAmazon RDSの比較を詳しく解説します。

Amazon Auroraのメリット

  • パフォーマンス: Amazon Auroraは、高速なパフォーマンスを提供することが特徴です。クエリの実行速度が速く、高いスループットと低レイテンシが実現されています。これは、データの冗長性やレプリケーションによる高い耐障害性と並行して実現されています。
  • 耐障害性: Amazon Auroraは、複数の可用性ゾーンにわたってデータをレプリケーションすることで、高い可用性とデータの耐障害性を提供します。データの自動バックアップや自動フェールオーバーもサポートされています。
  • スケーラビリティ: Amazon Auroraは、データベースの拡張性に優れています。自動的にスケールアップやスケールダウンを行い、負荷の変動に柔軟に対応します。これにより、アプリケーションの需要に応じてリソースを追加または削減することができます。

Amazon RDSのメリット

  • 複数のデータベースエンジン: Amazon RDSは、複数のデータベースエンジン(MySQL、PostgreSQL、Oracle、SQL Serverなど)をサポートしています。これにより、既存のデータベースエンジンに依存している場合や、特定のデータベースエンジンの要件に合わせて選択することができます。
  • 簡単な管理: Amazon RDSは、データベースのセットアップや管理を簡単に行うことができます。AWS Management ConsoleやCLIを使用して、データベースの作成、バックアップ、パフォーマンスのモニタリングなどを行うことができます。また、自動バックアップやパッチ適用などの管理タスクも自動化されています。

Amazon Auroraのデメリット

  • コスト: Amazon Auroraは、他のデータベースエンジンに比べて料金が高い場合があります。高いパフォーマンスや耐障害性を提供するためには、それに見合った料金が必要です。また、使用するインスタンスタイプやストレージ容量に応じて、料金が変動することに注意が必要です。
  • 機能の制約: Amazon Auroraは、MySQLやPostgreSQLと互換性のあるデータベースエンジンでありながら、一部の機能が制約されている場合があります。特定のデータベースエンジンに依存する機能を使用している場合、互換性に注意が必要です。

Amazon RDSのデメリット

  • パフォーマンス: Amazon RDSは、高いパフォーマンスを提供する一方で、Amazon Auroraと比較すると若干劣る場合があります。特に大規模なワークロードや高トラフィックなアプリケーションにおいて、性能の差が顕著になる場合があります。
  • 可用性と耐障害性: Amazon RDSは、Amazon Auroraほどの高い可用性と耐障害性を提供するわけではありません。レプリケーションや自動フェールオーバーの機能はあるものの、マルチゾーン展開がデフォルトでないため、一部の場合において可用性が制限されることがあります。

Amazon AuroraとAmazon RDSは、それぞれの特徴や利点を考慮しながら、アプリケーションの要件やニーズに合わせて選択する必要があります。

適切な選択を行うためには、具体的な要件や予算、データベースエンジンの選択などを考慮して判断することが重要です。

さいごに

この記事では、Amazon Auroraについて詳しく解説しました。Amazon Auroraの特徴や使い方、料金、無料枠、インスタンスタイプについて説明し、さらにAmazon Aurora ServerlessとAmazon RDSとの比較も行いました。

Amazon Auroraは高速なパフォーマンスと高い可用性、柔軟なスケーラビリティを提供する強力なリレーショナルデータベースサービスです。パフォーマンス重視のアプリケーションやデータベースワークロードにおいて優れた選択肢となります。

一方、Amazon RDSは複数のデータベースエンジンのサポートや簡単な管理が特徴であり、特定のデータベースエンジンに依存している場合や、管理作業を簡素化したい場合に便利です。

適切な選択をするためには、アプリケーションの要件や予算、データベースエンジンの選択などを考慮し、Amazon AuroraまたはAmazon RDSを選択する必要があります。Amazon AuroraやAmazon RDSは、AWSの豊富なリソースとサポート体制を背景にしており、信頼性とセキュリティを確保するための機能も備えています。

これらの情報を参考にして、Amazon AuroraやAmazon RDSを効果的に活用し、アプリケーションのデータベースニーズを満たしてください。

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