Querier

QuerierとBigQueryでNorth Start Metricのダッシュボードを構築する

2023.07.20に公開 | 2023.07.20に更新

Querier運営

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「Querier(クエリア)」は社内向け管理画面を圧倒的な速さで、かつビジネスのスケールに合わせて柔軟に構築することができるローコードツールです。

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みなさん、こんにちは。今回はクエリア社内で実際に使っているダッシュボードの紹介です。

クエリアでは、日々North Start Metricという指標を追いながら、プロダクトの改善をしています。そこで、クエリア社内で使っているNorth Start Metricのダッシュボードを紹介したいと思います。

日々クエリアをお使いのお客様や、これからクエリアを導入を検討している方の一助となると幸いです。

クエリアが定めるNorth Start Metric

North Star Metricとは、日本語で「北極星」という意味で、チーム全員が目指すべき場所を表すものです。

現在クエリアでは、日々実行されるクエリの実行回数をNorth Star Metricとして定め、その向上を目指してプロダクトを改善しています。

クエリアがどのようにNorth Start Metricを定めたか、より詳しい情報はこちらの記事をご覧ください。

ダッシュボードを構築する

それでは、実際にダッシュボードを構築していきます。

前提

取得したイベントを一覧で表示する

ここでは、取得したイベントを一覧で表示し、それらを Location, Organization, Dateで絞り込めるようにします。
以下の検索用のコンポーネントを配置し、[コンテナ][カラム] でレイアウトを整えます。

  • locationSelect: クエリ実行場所で絞り込むためのセレクト
  • organizationSelect: 組織で絞り込むためのセレクト
  • dateInput: 日付で絞り込むためのセレクト


次に、organizationSelectは、BigQueryから取得した組織データから動的に生成したいので、 listOrganizationsというデータフローを作成します。

SELECT organization_id, organization_name FROM `demo_data.client_event`
GROUP BY organization_id, organization_name
ORDER BY organization_name

作成したデータフローを organizationSelectValuesLabels にマッピングします。

  • Values: {{ listOrganizations.data.map(d => d.organization_id) }}
  • Labels: {{ listOrganizations.data.map(d => d.organization_name) }}


最終的なコンポーネントの構成は以下になります。

  • locationSelect
    • Label: Search by location
    • Values: ["SPACE_PREVIEW", "SPACE_EDIT"]
    • Labels: ["SPACE_PREVIEW", "SPACE_EDIT"]
  • organizationSelect
    • Label: Search by organization
    • Values: {{ listOrganizations.data.map(d => d.organization_id) }}
    • Labels: {{ listOrganizations.data.map(d => d.organization_name) }}
  • dateInput
    • Label: Search by date
    • Type: Date

次に、イベントの一覧を取得する listClientEventsというデータフローを作成します。

SELECT
  first_name,
  last_name,
  email,
  organization_name,
  organization_id,
  location,
  action,
  os_name,
  os_version,
  browser_name,
  browser_version,
  created_at
FROM
  `demo_data.client_event`
WHERE
  ({{ !locationSelect.value }} OR location = '{{ locationSelect.value }}')
AND
  ({{ !organizationSelect.value }} OR organization_id = '{{ organizationSelect.value }}')
AND
  IF('{{ dateInput.value }}' = '', TRUE, DATE(created_at, 'Asia/Tokyo') = DATE(TIMESTAMP('{{ dateInput.value }}')))
ORDER BY
  created_at DESC
LIMIT
  {{ table1.pageRowCount }}
OFFSET
  {{ table1.paginationOffset }}

テーブルを配置し、[データ]{{ listClientEvents.data }} と記述します。
テーブルのカラム名などを調整して、一覧表示は完成です。

日毎のイベント数の推移をグラフで表示する

[タブ] を配置し、 Tab1イベント一覧Tab2日毎の推移として、[チャート] を配置します。
チャート用のデータフローとして、 countPerDayというデータフローを作成します。

WITH 
  event_counts AS (
    SELECT 
      COUNT(*) AS event_count,
      DATE(created_at) AS event_date,
      organization_id
    FROM 
      `demo_data.client_event`
    WHERE
      ({{ !locationSelect.value }} OR location = '{{ locationSelect.value }}')
    AND
      ({{ !organizationSelect.value }} OR organization_id = '{{ organizationSelect.value }}')
    AND
      created_at >= TIMESTAMP_SUB(CURRENT_TIMESTAMP(), INTERVAL 7 DAY)
    GROUP BY 
      event_date, organization_id
  ),
  org_counts AS (
    SELECT 
      COUNT(DISTINCT organization_id) AS org_count
    FROM 
      `demo_data.client_event`
    WHERE
      ({{ !locationSelect.value }} OR location = '{{ locationSelect.value }}')
    AND
      ({{ !organizationSelect.value }} OR organization_id = '{{ organizationSelect.value }}')
    AND
      created_at >= TIMESTAMP_SUB(CURRENT_TIMESTAMP(), INTERVAL 7 DAY)
  )
SELECT 
  SUM(event_count) / (SELECT org_count FROM org_counts) AS average_event_count,
  SUM(event_count) AS event_count,
  event_date
FROM 
  event_counts
GROUP BY 
  event_date
ORDER BY 
  event_date ASC

チャートの [データ]{{ countPerDay.data }}と記述、[タイプ] を棒グラフにし、 [X軸] には event_dateを選択すると、自動でデータがマッピングされ、チャートとして描画されます。


※データはダミーです

完成物

このように、テーブル表示とチャート表示をタブで切り替えてデータを監視できるダッシュボードを構築することが出来ました。
実際に社内で使っているものは、もう少し情報量の多く、複雑なものですが、ベースはこの形を使っています。これからダッシュボードを構築しようとしている方々の参考になれば幸いです。

さいごに

QuerierとBigQueryを活用して、North Star Metricのダッシュボードを手軽に構築する方法について解説しました。これらのツールは、エンジニアの負担を軽減し、専門的なプログラミングスキルを持たないメンバーでもデータ分析が可能になります。

Querierのローコードプラットフォームは、エンジニアの時間とリソースを節約し、ビジネスの重要な側面に集中することを可能にします。また、適切な洞察を得ることで、あなたのビジネス成長を推進するための戦略的な決定を下す手助けとなります。

現在社内ツールの構築を検討している方は、ぜひQuerierをお試しください。

「Querier(クエリア)」は社内向け管理画面を圧倒的な速さで、かつビジネスのスケールに合わせて柔軟に構築することができるローコードツールです。

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